勇者、辞めます 第8話 「AD.2060東京某所にて」の感想

アニメ

今回は人情味あふれる回でしたね。そして、エイブラッドさんの言葉に色々考えさせられる回でもありました。

前半パート、後半パートともに勇者の回想でした。
生体兵器レオとインプの魔族エイブラッドの出会いの話です。

まだレオが感情を理解していなかったころ、人と魔族の共存を望むインプがいると聞き、戦場に赴きます。
インプのエイブラッドがいうには、
戦争をする気はなく、周りの奴らが勝手に暴れだしただけとのこと。
理想郷があると魔王が言うので試しに人間界に来たところ、帰路を塞がれてしまい魔界に帰れないこと。
魔界は常に戦争状態で、少ない資源を取り合う日々だと。

最初は延命のつもりで矢継ぎ早に魔族の情報を語り続けるエイブラッドでしたが、レオの感情の読めない応答と、実は魔族を滅ぼすためだけに生まれた存在ということを聞いて、次第にレオに肩入れするようになります。
いつか戦争が終わったとき生きづらい時代が来る、人のために戦っても最後は自分の居場所がなくなるだけ、だからその時は自分のしたいように生きろ。
レオはエイブラッドの言っている意味をその時は理解できませんでしたが、それらの言葉は記憶に強く残ったようです。

エイブラッドさん、人情深すぎっす。

その話の中で、レオには寿命がなく、そのことに対して悲観するエイブラットの言葉が個人的にもグッとくるものがありました。

「寿命っていうのは、一種の救いだ」

私も年々老いを感じ始めていますが、いつかは死ぬと分かっているからこそ、死にたくないと思う時があります。
自分の周りでも、子供のことは当たり前のように居た人たちが少しずつ寿命や病気で亡くなり続けています。
そういうこともあり、余計に死に対して身近に感じ、考えるようになりました。夢物語ですが、不老不死になれたらなぁとぼんやり思う時もなくはないです。

ですが、今回のエイブラッドの言葉は、私が今思っている死に対しての考え方と逆で、寿命があってくれるからこそ人は死ねる、死ぬことは最悪なことではないと思わされました。

人間に連行されても構わず語り続けるエイブラッドさん

今回はこんな感じで、既に勇者の過去についてはある程度語られており、現状、ストーリーに関わる重要な話、というわけではなさそうでしたが、後々の話に繋がりそうな気配もしました。

・シュティーナ曰く、エキドナが良く読んでいた
 → エキドナの平和主義にエイブラッドの物語が影響している?
・レオとエイブラッドは知り合いだった
 → 現在のレオの在り方はエイブラッドの助言が強く影響している

二人の求める未来の形が似ており、そこに気づいたからこそ、レオは魔王軍に入ったのでしょうか。

次回は、レオが正体を明かして、魔王軍に入った理由を語ってくれるそうなので楽しみです。
・・・が、少しだけ今後の展開が心配です。

というのも、今回はいつもの軽いノリではなく、終始シリアス(?)な感じでしたが、そこに更にエンディングが拍車をかけてきました。
いつもの明るい爽やかで爽快な東山奈央さんの曲が流れると思っていたら、知らないダークな雰囲気のエンディングで軽く鳥肌が立ちました。

あれ、流れ変わった?

曲自体はなおぼう続投っぽいですが、雰囲気違いすぎてアーティスト名見たときビビりました。東山さんっぽい発声だなぁと一瞬思いましたが、英語の歌を歌うとは。
それとも、インスト部分で別の方がバックで歌ってるのでしょうか。
とっても良い曲です!

ここまで俺つえー系の軽いギャグアニメだと思っていたのですが、路線が一気に変わるのでしょうか。
一応四天王の教育は一通り終わり、全12話構成とするとエンディングまではまだ少し話数が残ってるので、世界平和に向けて一波乱ある、とかでしょうか。
いずれにしても、これまでは勇者辞めるだの面接だの、魔王軍の四天王が実はポンコツだの、そもそもタイトルからして「勇者、辞めます」とか勝手に辞めてくれよと思い、ネタアニメとして半分惰性で視聴してましたが、今後の展開が楽しみになりました。

(余談ですが、最後のエキドナの目つきと前回あたりの「話したいことがある」という発言から察するに、エキドナは実はオニキス卿の正体に気づいているのでしょうか?)

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